体の動きの3つの視点
2026/04/10
体の動きの見方
体の動きは「3つの見方」で理解できます
私たちの体の動きを分析すると筋肉や関節によって作られる「動き」は
“見方”を変えることで、より深く理解することができます。
その代表的な考え方が、
「解剖的動き」「機能的動き」「生理的動き」の3つです。
それぞれ役割が違うので、順番にやさしく見ていきますね。
解剖的動き ―「構造」に基づいた基本の動き
解剖的動きとは、
関節や筋肉の構造に基づいて定義された“基本の動き”です。
たとえば、
・曲げる(屈曲)
・伸ばす(伸展)
・外に開く(外転)
・内に閉じる(内転)
といったように、体をパーツごとに分けて見たときの動きになります。
これはいわば「単一の動き」です。
体が本来どの方向に動けるのかを示してくれる、基準のような存在です。
機能的動き ―「連動」で行われる動き
機能的動きは、
日常生活や仕事の中で実際に使われている“実用的な動き”です
たとえば、
・歩く
・しゃがむ
・物を持ち上げる
こういった動きは、1つの関節だけでなく、
複数の関節や筋肉が連動して成り立っています。
解剖的動きが「単体の動き」だとすると、
機能的動きは「チームでの動き」といったイメージです。
ここにクセや偏りが出ると、
同じ動作でも体への負担が大きくなったりします。
生理的動き ―「無意識に起こる体の変化
生理的動きとは、
呼吸や内臓の働き、神経の影響などによって起こる“無意識の動き”です。
たとえば、
・呼吸に合わせて胸郭や骨盤がわずかに動く
・時間帯によって体の緊張が変わる
・感情によって姿勢が変わる
こういった変化は、自分でコントロールしているわけではありませんが、
体の状態に大きく関わっています。
特に骨盤や背骨は、
この生理的な影響を受けて、わずかに開いたり閉じたりしています。
3つの動きはすべてつながっています
この3つは、バラバラに存在しているわけではなく、
実際の体の中ではすべて同時に起こっています。
・解剖的動き → 動ける範囲(構造)
・機能的動き → 実際の使い方(習慣)
・生理的動き → 状態の変化(内側の影響)
たとえば、
「腰がつらい」という場合でも、
構造的に動きにくいのか
使い方にクセがあるのか
それとも呼吸や緊張の影響なのか
見る視点によって、原因は変わってきます。
体を見る視点が増えると、ケアが変わります
体の不調は、ひとつの原因だけで起きていることは少なく、
いくつかの要素が重なっていることがほとんどです。
だからこそ、
この3つの視点を少し意識するだけでも、
「ただほぐす」だけではなく
「どう整えていくか」という考え方に変わっていきます。
体はとてもシンプルなようで、
実はこうしたいくつかの仕組みが重なり合ってできています。
少し見方を変えるだけで、
今まで気づかなかった体のサインにも気づけるかもしれませんね。
日々のケアのヒントとして、
やさしく意識してみてください。
